<aside> 🪧 このページについて(2025年6月24日)(根岸陽太:西南学院大学法学部教授)
2025年6月に生じたイスラエルによるイランへの攻撃、それに対抗するイランによる反撃、アメリカ合衆国によるイラン攻撃について、国際法に関連し得るものに特化して拾い上げ、学生がそれを理解し考えるために必要な付随的な情報(関連する国際法規則や判例・先例、他の国際法学者の情報発信等)を提供します。
第一義的な想定読者は作成者の所属大学(非常勤先を含む)の学生ですが、ご関心のある方にご参照いただければ幸いです。
情報の正確さを心がけていますが、能力と時間の制約により誤りがある可能性は拭えません。本ページの情報を見て調査される場合には、必ず情報源を参照してください。
📝 引用:根岸陽太「イスラエル-米国 vs イラン紛争(2025年6月〜)国際法情報ページ」as of 〜(https://luxurious-cougar-8e6.notion.site/vs-2025-6-21ac0e0ae93a8053a05cce05e7863010?source=copy_link)
同様の試みとして、ロシア・ウクライナ間での武力紛争に関する国際法情報も若手研究者によって行われています。類似点と相違点を比較するためにもご参照ください。
📝 引用:根岸陽太・二杉健斗・平野実晴「ロシア・ウクライナ紛争(2022年)国際法情報ページ」as of 〜(https://www.notion.so/internationallaw/2022-e18632203d8842e8a7af42756d1268eb)
📝 引用:根岸陽太「イスラエル・ハマス紛争(2023年10月7日〜)国際法情報ページ」as of 〜(https://www.notion.so/2023-10-7-8b6cad7940dd4aed9731bfd78ceee81c)
* 両方とも「as of 〜」の箇所は閲覧された日時をご記載ください。
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イスラエル・ネタニヤフ首相による声明
数分前、イスラエルは、イスラエルの存亡を脅かすイランの脅威を排除するための、標的を絞った軍事作戦「ライジング・ライオン」を開始した。
この作戦は、この脅威を排除するために必要な日数だけ継続される。
https://x.com/netanyahu/status/1933340443343008068
米国時間6月21日深夜(日本時間6月22日早朝)、米国がイランの核施設に対して「ミッドナイト・ハンマー作戦」が実施した。ナルド・トランプ大統領は、米国の B-2 スピリットステルス爆撃機などが、イランの 3 つの主要核施設(フォードウ、ナタンズ、イスファハン)を標的とした「非常に成功した」精密に調整された攻撃と評した。
米国から飛来した7機のB-2爆撃機が、地下施設に14発の3万ポンド級GBU-57 「バンカーバスター」爆弾を投下した。一方、米潜水艦は、地上の目標に対して数十発のトマホーク巡航ミサイルを発射した(ABC News)。3つの標的施設すべてが深刻な損害を受け、米軍はイラン空域から損失なく、イランのアクティブな防空システムと遭遇することなく離脱した。
米国当局者は、この作戦は限定的なものであり、「政権交代」ではなく、「イランの核開発プログラムが米国の国益に及ぼす脅威を無力化する」ことを目的としていると強調した(ロイター)。
「ミッドナイト・ハンマー作戦」に関する米国の公的な正当化理由は、国家安全保障と重大な脅威の防止の必要性を強調したものだったが、最初の発表では、国連安全保障理事会の決議や正式な憲章51条に基づく自衛権の主張など、特定の国際法的根拠を明示的に引用しなかった。
アメリカ合衆国国防長官ピート・ヘグセス (Pete Hegseth)(The Guardian)
This mission was not, and has not been, about regime change. The president authorised a precision operation to neutralise the threats to our national interests posed by the Iranian nuclear program and the collective self-defence of our troops and our ally Israel.